地域で誰もが安心して子育てができる環境づくりや、外国ルーツのある子どものエンパワメント機会の創出を目的に、「第4回いろんなことば&いろんなえほん de いくのっこパーク」が、11月16日(日)に参加者約250人が集まる中、多文化共生拠点「いくのパーク」の多目的室などで開催されました。

主催はNPO法人IKUNO・多文化ふらっと、大阪府立大阪わかば高校、生野区役所。大阪市私立保育連盟東生ブロック協議会などの協力、大阪生野ライオンズクラブなど8企業が協賛で実施されました。イベントに駆け付けた筋原章博・生野区長は、「生野区はたくさんの外国人の人たちが暮らす街です。いろんな国の人たちと地域の日本の人たちがともに助け合い、支え合いながら暮らす楽しい街にしていきたい」とやさしい日本語であいさつしました。

イベントでは、生野区内にある大阪わかば高校に在籍する中国、ベトナム、ネパール、韓国など30数人の外国ルーツの高校生らによる多言語での「絵本の読み聞かせ」活動や、未就学児や保護者らが参加するヨーヨー遊び・たこ焼きビンゴゲームなどが行われました。生野区役所との包括連携協定をむすんだ、茨木市にある医療・健康系の大学である藍野大学から医師や教員も参加し、子どもの健康相談ブースが出展されました。また、多文化ふらっとの学習支援教室の講師も務める佐藤心さんによるピアノ演奏のもと劇団に所属する俳優の方による本格的な絵本の読み聞かせイベントも行われました。
当日は会場のあちらこちらで参加した子ども・保護者たちと高校生・大人らの笑顔や歓声があふれ、国籍や文化、世代を超えた楽しく、温かな雰囲気に包まれた出会いと交流の場となりました。閉会式では、大阪わかば高校から参加した高校生たちがそれぞれの母語での数字や感謝の言葉を披露するなど、終始和やかな雰囲気のもとイベントが終わりました。
在日外国人に対する規制の強化や排外主義的な言説が流布される現在の日本社会の中にあって、地域で生活するリアルな現場では多文化が共生する風景が確実に根付いていることを実感させる取り組みでもありました。今回の取り組みに協力・賛助していただいた諸団体・企業の皆様に心から感謝いたします!
